マンツーマンの大切さ


中学校勤務では

子どもたちがのびのびと

話をしてくれた場面が

いくつもありました

 

教育相談では思春期の難しい時期でも

マンツーマンならとてもリラックスして

子どもたちが素直な思いを話してくれました

 

そして

放課時間や下校後の教室

廊下や校舎の片隅やグラウンド

たくさんの表情を見ることが出来ました

 

何気ない日常の

ふとした瞬間にこそ子供の素顔があります

そしてその瞬間は

いつもほっとできる時と場所でした

 

 

 名古屋市子ども若者総合相談センターの

ボランティアでは常時10名~15名の

幅広い年齢の方が参加してくれました

こちらではマンツーマンで関わったことで

大きく成長してくれた事例を

簡単にご紹介いたします

 

ケース①

YOUTUBEで眺めているだけだった大好きな料理を

初めて自分で作ってみたいと言ってくれた青年

初めてのことですから

何度も何度も不安な気持ちを吐き出していましたが

その都度不安で苦しむ青年の気持ちをしっかりと

受け止めて励まして安心してもらいました

1か月後にようやく決心して自分の手で最後まで

頑張って作り上げた料理をみんなに振る舞えて

「美味しいね!」と喜んで食べてもらえた体験が

できました

その後も色々な料理にチャレンジしては振る舞ってひとつひとつ

経験を積み重ねることで少しずつ

自信を持ち始め居場所カフェでアルバイトを始めることができました

 

ケース②

引きこもりで中学校はほとんど行なかった子

好きなものはゲームと生き物だったので

特に大好きな動物の絵やゲームキャラクターの

イラストを描きながら話をしました

そうしたら最初は無口だった子が少しずつ

心を開いてくれました

夜間中学校に通い始めたと同時に日常生活に必要な

計算や漢字の勉強もやってみない?と声を掛け

少しずつですが前向きに取り組んでくれました

そして定時制高校受験にチャレンジして

見事に合格!

高校生活とアルバイトを楽しんでいます

 

ケース③

引きこもりで場面緘黙症の子

初回はコラージュを好きなように制作しながら

 

わずかな話の中で今まで描いてきた作品がいくつもあることを知れたので

「ぜひ見たい!いつでもいいから見せてほしいな」と話したら

さっそく次の回に見せてくれました

その日からよくしゃべるようになり

私が作ったお菓子もおいしそうに食べてくれました

デッサンを家族以外の第三者に見てもらい

感想が聞けたことで少しづつ自信を持ち始め

今までの作品もたくさん見せてくれるように

その後はフリースクールの美術の授業に出られるようになりまし

 

 

マンツーマンの1番の良さは周りを気にせず

自分のペースで安心して過ごせる空間で活動が

出来ることなのですが

じっくりと向き合うことで私自身もあわてずあせらず

余裕を持って対応できた結果がそれぞれの新しい一歩に

つながったのではと思い

嬉しさと同時に大きな手ごたえを感じました

 

中学校とこわかの居場所という両極端なふたつの

現場で学んだ数え切れないほどの経験から

マンツーマンの教室が最も必要だと気づき

さんみつ」を立ち上げました

 

勇気を出して

一歩を踏み出せるように

そして

あなたの笑顔がもどるまで

とことんつきあいます